【内村先生の神経精神医学講座】サフランの睡眠への改善効果【内村先生の神経精神医学講座】サフランの睡眠への改善効果

睡眠は、心や脳が十分に休息するための大切な特効薬

現代社会において、睡眠に満足していない方や不眠に悩んでいる方は多くいらっしゃいます。一方で、日本人は眠れないくらいでは死なないと考えている方も多く、睡眠の重要性を軽視されている傾向が伺えます。
睡眠は、心や脳が十分に休息するための大切な特効薬なのです。
そして、「眠れない」状態が継続すると、様々な症状へと発展する可能性があります。ひと口に不眠と言っても、その症状に応じ対処法が異なりますので、医療機関にご相談されることをお勧めしますが、ここではまずご認識いただきたい不眠解消について、ご紹介します。
睡眠は、心や脳が十分に休息するための大切な特効薬

不眠の解消法とは…?

寝酒はNG

なかなか寝付けないときに寝酒という選択肢を選ぶことはありませんか。確かにお休み前のアルコール摂取は寝つきを良くしてくれますが、アルコールは代謝されると覚醒作用をしめし、眠りを浅くしてしまいます。また、依存作用によりアルコール量がどんどん増えていくケースも見受けられます。よって、不眠解消に寝酒はNGと言えます。

寝酒

生活習慣も大切

朝決まった時刻に起きて日光を浴びる、日中に散歩などの運動を行う、床に入る1~2時間前にぬるめの入浴やストレッチをする、就寝前のカフェイン・たばこ・スマホの操作を控える、を基本に1日の生活リズムを作ることが大切です。

生活習慣も大切

良好な睡眠への食材

ストレスにつながるような縛られた食生活は睡眠へは逆効果ですが、バランスの良い食事は良好な睡眠を導きます。また、色々な研究から、良好な睡眠におすすめの食材も報告されています。ここ最近、おもしろい食材に出会いました。

良好な睡眠への食材

良好な睡眠への食材それが、サフランです。

サフランと深い睡眠の関連性研究まとめ内村先生

マウスの脳波を測定した試験グラフ
マウスの脳波を測定した試験(左図)で、サフランの成分クロシンを投与したマウスでノンレム睡眠が増えることが計測されています。ノンレム睡眠が増える結果は深い眠りが増える可能性を示します。つまりサフランを摂取することにより、深い睡眠が導かれるということが推察されます。

サフランは、歴史的に重宝されてきたスパイスですが、このような特徴を持つことは、非常に興味深い機能性だと思います。「たかが睡眠」とあなどっていませんか。睡眠は健康問題だけでなく、交通事故などの社会問題とも関係しており、今一度「睡眠」に真剣に向き合ってほしいと考えています。

※1 Mika Masaki, Kosuke Aritake, Hiroyuki Tanaka, Yukihiro Shoyama, Zhi-Li Huang,
Yoshihiro Urade, Crocin promotes non-rapid eye movement sleep in mice, Mol. Nutr. Food Res., 56, 304-308 (2012)

pagetop