親子で一緒に「眠育」を始めよう

2019年05月02日更新

睡眠の重要性は誰しもが知るところ。しかし、実践となると・・・。家族みんなで取り組んでみませんか。

親子で一緒に「眠育」を始めよう

睡眠は「心の安定」「脳の発達」「体の成長」のために大切で、まさに「寝る子は育つ」。学校の成績や身体機能の発達に深いかかわりがあると前回ご説明しました。しかし、睡眠がこれほど重要なものだと知っている人は今の日本ではとても少ない印象です。

忙しい毎日を過ごす中で、やるべきことがたくさんあるときや、時間が欲しいとき、まず削ってしまうのは「睡眠時間」ではないでしょうか。子供もそうです。塾や部活の後、家に帰ってきてからもスマホやゲームで寝る時間がどんどん遅くなっていませんか?睡眠の優先順位が低いのは、やはり睡眠の大切さを知らないからだと思います。教えてくれる場もほとんどありません。そこで、是非実現したら…と思っているのは、学校の授業参観で「睡眠の大切さ」を教える時間を設けることです。心と体の健康に欠かせない睡眠について大人も子供も一緒に学ぶ。眠ることはとても身近なことですので、共通の話題にしやすいと思います。大人もちゃんと睡眠がとれていない方が多いので、ご家庭でお子さんの方から「お父さん、お母さんも早く寝なきゃ!」などの会話が生まれるかもしれませんね。食事の大切さを学ぶ「食育」が定着していますが、同じく「眠育」も広がっていけばと思っています。

この記事の監修

内村先生

内村 直尚(うちむら なおひさ) 先生

久留米大学医学部長

国内トップレベルの睡眠研究チームを率いる睡眠障害のエキスパート。睡眠障害の研究に加え、統合失調症やPTSD、うつ病などの精神疾患に伴う睡眠障害についての検討も行い、臨床、研究の両面で高いレベルの医師の育成にも注力している。