不眠と不眠症は違う

2019年11月05日更新

不眠症を自分で疑うならたったひとつ。「私の○○はどう?」

不眠と不眠症は違う

不眠症の定義をご存知ですか。では、不眠と不眠症の違いはご存知ですか。

 

簡単に言うと、不眠は症状で、不眠症は病名です。不眠は、「寝付けない」「夜中に目が覚める」などの症状を指し、これに「日中への悪影響」が加わり、不眠症となります。毎日3時間しか寝てなくても、日中に負担なくはつらつと過ごせているのであれば、不眠症ではないわけです。

 

例えば、睡眠薬の効果などを評価するときに、我々は色々な尺度や脳波計を用います。個人で睡眠を評価したいときは、「目覚めはどうか」「日中の眠気はどうか」が大きな参考材料になります。当たり前ですが、眠りの評価は起きているときにしかできないのです。

 

自分にとって、どんな運動習慣やどんな食事習慣が睡眠に好影響を与えるのかを判断したいときには「目覚めはどう」「日中の眠気はどう」と自分に問いかけてみて下さい。

この記事の監修

内村先生

内村 直尚(うちむら なおひさ) 先生

久留米大学医学部長

国内トップレベルの睡眠研究チームを率いる睡眠障害のエキスパート。睡眠障害の研究に加え、統合失調症やPTSD、うつ病などの精神疾患に伴う睡眠障害についての検討も行い、臨床、研究の両面で高いレベルの医師の育成にも注力している。