今こそラジオ体操を見直そう

2018年04月27日更新

なぜラジオ体操は評価されるのでしょうか。そこには、睡眠を改善する6つの理由があるからなのです。

今こそラジオ体操を見直そう

体内時計を整える! 今こそラジオ体操を見直そう

2017年のノーベル医学賞受賞で注目を集めたキーワード「体内時計」。どういう機能か皆さんご存知でしょうか。

 

体内時計は人間の体に備わっていて、生活のリズムを作り、身体の健康を維持するもの。睡眠、体温、代謝、ホルモン分泌…など人の生体リズムを調節してくれます。この体内時計が乱れると、睡眠の質が下がって脳や体の休息が取れず、注意力が低下したり、免疫力が下がって病気になりやすくなったり、満腹感を感じさせるホルモンが減少して肥満になりやすくなったり…など、身体のさまざまな不調に繋がります。

 

不規則な生活を続けると体内時計が乱れるのは言うまでもありません。では、体内時計を整えるにはどうしたら良いでしょうか。いくつかの要素をご紹介します。

 

①早寝・早起きなど規則正しい習慣

②朝に光を浴びる

③食事(特に朝食)を決まった時間に取る

④運動を行う

⑤昼は明るく活動的に、夜は静かで暗い環境を作る、など昼と夜で環境にメリハリをつける

⑥人とコミュニケーションをとる

 

この要素が全て揃う素晴らしい習慣が日本にはあります。それは夏休みに行われる『ラジオ体操』です。

 

①②朝、外の光を浴びると体が目覚めます。人間は光を浴びて16時間後に、眠くなるホルモン「メラトニン」が多く分泌される機能が備わっており、ラジオ体操が朝6時半ごろに始まると、自然と夜22時過ぎに眠くなるというわけです。規則正しい生活に繋がりますね。

③ラジオ体操が終わる時間に朝食を取ると、毎日決まった時間に食事することに繋がります。

④ラジオ体操をきちんと行うと、とても良い運動です。

⑤⑥人が集まって行うことが多いので、コミュニケーションもとれますし、音や話し声で日中に体感すべきメリハリのある環境が作られます。

 

このようにラジオ体操は体内時計を整える要素が完璧に揃います。子供たちの生活リズムが乱れがちな夏休みにぴったりな習慣といえますよね。体内時計という概念のなかったころからラジオ体操はあったわけですから、昔は経験的に、健康な生活を送るための術を知っていたのです。

 

夏休み明けに体の調子が悪かったり、不登校の子供が増えるデータがあるのは、夏休みに生活リズムが乱れて睡眠の質が下がり、心と体が不調になることが原因のひとつです。

残念ながら最近は夏休みでもラジオ体操を行うところが減っているそうですが、ぜひとも続けてほしい素晴らしい習慣だと思います。