子供の未来を左右する!?「6歳までの睡眠」

2018年05月02日更新

子供たちの成長に欠かせない睡眠。「寝る子は育つ」ためにどのくらい必要?

子供の未来を左右する!?「6歳までの睡眠」

今、お子様は何時に寝ていますか?睡眠はお子様の将来を左右するといっていいほど大切です。特に小学校に上がる前のお子様がいらっしゃるご家庭にはぜひ知っておいていただきたいことです。

 

まず、睡眠の役割を簡単にお伝えします。睡眠は起きている間にたまった様々な老廃物を排出してくれます。睡眠時間が少ないと老廃物がたまり、ストレスが解消されず、イライラしたりキレやすくなるなどの悪影響が出てきます。また、睡眠には起きている間に覚えたことを脳に定着させる役割もあります。せっかく新しいことを学習しても、眠る時間が少ないとすっかり忘れてしまうのです。さらに体の成長にも大きなかかわりがあります。体の発達に必要な成長ホルモンは、眠りの深い午前3時までのゴールデンタイムにたっぷりと分泌されます。このように睡眠は「心の安定」「脳の発達」「体の成長」と深い関係があり、まさに「寝る子は育つ」に繋がります。

 

実際に、小学校に上がるまでに10時間以上眠る習慣がある子供は、短い子供に比べて認知機能が優れているというデータや、体力・持久力が向上するという調査結果も出ています。その後の小学校の成績も、小さい頃の睡眠時間に左右されるといってよいでしょう。

 

小さいころから英才教育や習い事など、子供のためを思ってたくさんのことを経験させても、たっぷりと眠ってそれが脳に定着しないと意味がありません。早寝・早起きの習慣を身に着けたうえで行うことをお勧めします。小学校に上がる6歳までは、夜9時までに寝て、最低10時間以上の睡眠時間を確保しましょう!それがお子様の未来に繋がりますよ。

この記事の監修

内村先生

内村 直尚(うちむら なおひさ) 先生

久留米大学医学部長

国内トップレベルの睡眠研究チームを率いる睡眠障害のエキスパート。睡眠障害の研究に加え、統合失調症やPTSD、うつ病などの精神疾患に伴う睡眠障害についての検討も行い、臨床、研究の両面で高いレベルの医師の育成にも注力している。